ご自身の心配な症状

疲れやすい

過労や睡眠不足で疲労が蓄積されるのはよくあることです。その場合は、短期間の休養で疲れはとれます。また、身体疾患で疲れやすくなることもあります。思い当たる原因・痛みがないのに疲れやすい場合は、一度総合病院で検査を受けることをお勧めします。しかし、検査で異常がない場合は、心理的な原因が考えられます。喪失体験の後、過労が続いた場合やお産の後はうつ病が、何らかの葛藤状況が続く中で疲労が蓄積される場合は神経症が最も考えられます。

朝、布団から抜け出せない

大きく分けると、気分障害と睡眠障害でこの症状がみられます。

気分障害ではうつ病による意欲低下でみられますし、気分変調症(かつて抑うつ神経症と呼ばれたもので、軽うつ状態が2年以上続く、若い女性に多い)でもみられます。睡眠障害では入眠困難や、中途覚醒、熟眠障害があれば、眠気のためこの症状が出現します。交代勤務などによる睡眠と覚醒のスケジュールの障害でも出現します。これらのうち、気分変調症以外は比較的短期に治療が可能です。また、統合失調症の回復期にこの症状が出現することもあります。

理由がないのに突然、激しい動悸がする

心臓や甲状腺の病気でも、急に動悸がすることがあります。そのためまず総合病院で、全身状態をチェックすることをおすすめします。その結果、何の異常もみつからなかったら、パニック症が最も疑われます。かつて不安神経症と呼ばれたもので、急に動悸、呼吸困難、めまい、死ぬのではないかという恐怖などにおそわれるものです。

一般的には電車(特に地下鉄)、雑踏の中などで初発し、また起こるのではないかとの不安のために、そのような状況を回避しようとします。下痢や頻尿が症状のこともあります。きちんとした治療を受ければ大部分の人は、数年で完治します。

赤面する

人と近づいたりした時、緊張することにより赤面し、それが人から変な目で見られるのではないかと恐れ、だんだん対人関係から身を引いて行ってしまう病態です。対人恐怖症(社会不安症)の代表的なもので、ご本人は大変な苦痛を感じています。これは性格で治らないなどと考えず、ぜひわたくし達にご相談ください。

カウンセリングや自律訓練法、薬物療法などを組み合わせて治療を行います。すぐに症状は消失しないかもしれませんが、うまく症状とつき合って行くコツや、苦痛を和らげる方法はみつかります。そして、息長く治療を続けて行けば、いずれ症状は気にならなくなります。

眠れない

眠れないのは辛いものです。眠れない日が続くと、ついアルコールなどに手をのばし、アルコール依存症になってしまったり、そこまでいかなくても肝障害などを併発したりすることがあります。海外旅行での時差や、短期間のストレス(工事の騒音など)で眠れない場合をのぞき、不眠が1週間以上続いたら受診しましょう。

なぜならそのような場合、背後に何らかのこころの病気が隠れている場合が多いからです。精神障害も他の疾患と同様、早期発見・早期治療がきわめて重要です。また、不眠を放置すると、やっかいな精神生理性不眠という慢性不眠状態に陥ることがあります。わたくし達は、睡眠薬を使わない方針で治療していますので、早めに受診して下さい。

過食が止まらない

若い女性に非常に多い病気です。いつも食べ物のことばかり考えていることが苦痛だったり、過食の後に自分を責めて気分が落ち込んでしまったりすることから受診される方が多いようです。根気よく治療を続ける必要があります。

モノ忘れがある

人間誰でもモノ忘れはするものです。振り返ってみれば、小学校の宿題もよく忘れました。まして年をとると、モノ忘れは多くなります。それを自覚できるうち、あるいは何らかのヒントですぐ思い出せるうちは問題ないと言えるでしょう。

しかし、自覚できなくなったり、ヒントを出しても何のことか分からなくなったりすると、認知症の可能性が大きいといえます。多いのはアルツハイマー病と、脳血管痴呆です。現状では治す方法はありませんが、進行を遅らせることはできます。また、介護するご家族を困らせる不眠や徘徊、興奮を治すこともできます。

当院では「ものわすれ外来」を専門にもうけ、このような患者様の治療にあたっています。

倦怠感がある

1日や2日の倦怠感は、誰しも経験するものです。しかし、それが続く場合は、何らかの内科疾患に罹患している可能性があります。一度総合病院で検査を受けることをお勧めします。

しかし、検査で異常がない場合は、心理的な原因が考えられます。ことに、喪失体験の後、過労が続いた場合やお産の後はうつ病が、何らか(例えば職場での人間関係、夫婦の問題、嫁姑の問題など)の葛藤状況が続く中で倦怠感が続く場合は神経症が最も考えられます。

人に会いたくない

いつもより元気がなくなり、自分に自信をなくし、人に会いたくない。このような場合は、うつ病、うつ状態が考えられます。治療を受けないと衰弱したり、最悪の場合は自殺したりする可能性も考えられます。すぐに受診してください。

また、いわゆる対人恐怖症(社会不安症)の方もいらっしゃいます。この場合は少し息の長い治療が必要ですし、症状とうまくつきあって行く期間も必要となります。しかし、薬物や自律訓練法で確実に症状は弱まります。その他にも統合失調症(精神分裂病)や痴呆性疾患で、人と会うのを嫌がることがあります。この場合、当然それぞれの疾患に対する治療が必要となります。

なお、思春期の不登校や、引きこもりの場合もご相談ください。

ノイローゼ気味である

誰にでも悩み事の一つや二つはあるものです。普段はそれを解決したり、時には抱えたりしながらも普通に生活しています。しかし、悩み事が深刻だったり、長期に持続したり、自分の幼い頃の心の傷にふれたりすると、いわゆるノイローゼになることがあります。

例えば、お子さんが重篤な病気になったり、上の階の住人の物音がうるさかったり、母親とうまくいかなかった方が育児にあたる場合などです。症状としては、不安、イライラ、不眠、食欲低下などが現れます。もちろん気分転換や気功で治れば病気ではありません。

しかし、それらでは解決しない場合は、早めに治療を受けましょう。わたくし達のクリニックでは、必要な場合はカウンセリングも行っています。

イライラする

大人も子どもも複雑な人間関係の中におかれることや、必ずしも自分の思ったように事が進まなければ、誰でもイライラすることはあると思います。スポーツや音楽でこれが発散できれば何も問題はないでしょう。しかし、発散ができないとき、お酒などに走ってしまう場合は要注意です。

また、不眠などを合併する場合は、わたくし達のクリニックを受診してください。完全主義が強すぎる場合も同様です。なお、何も思い当たることがないのにイライラする場合は、背後に何らかのこころの病気が存在する場合がほとんどです。身体の病気で早期発見・早期治療が大事なのと同様、心の病気でも同じ事が言えます。早めに受診しましょう。

動悸が怖くて電車に乗れない

パニック症の患者様に、しばしばみられる症状です。専門的には、予期不安あるいは広場恐怖と呼ばれます。特に混んだ地下鉄などを苦手にされる方が多くみられます。また、各駅停車よりも、急行を苦手にされます。電車だけではなく、人ごみや、初めて入る飲食店を苦手にされる方も多くみられます。

この症状は、治療によりパニック発作が完全に消失すると徐々に軽快する場合が多いです。しかし、中には難治の方もみられます。この場合息の長い治療が必要です。いずれにせよ、早期からの治療がきわめて重要で、放置するとうつ病などになる可能性の高い疾患です。

急に呼吸が苦しくなる

肺梗塞、うっ血性心不全、喘息などでも急に呼吸が苦しくなります。まず総合病院で、全身状態をチェックすることをお勧めします。その結果、何の異常もみつからなかった場合、やはりパニック症が最も疑われます。

急に動悸、呼吸困難、めまい、死ぬのではないかという恐怖などにおそわれるものです。一般的には電車(特に地下鉄)、雑踏の中などで初発し、また起こるのではないかとの不安のために、そのような状況を回避しようとします。下痢や頻尿が症状のこともあります。きちんとした治療を受ければ大部分の人は、数年で完治します。

人前で緊張する

誰でも人前で何かしようとすると緊張するものです。その緊張をうまく利用し、集中力、注意力を高められればそれに越したことはありません。しかし、人前で緊張することにより、吃音、赤面、手や声のふるえやトイレが近くなるなど苦痛な症状を伴う場合は、わたくし達にご相談下さい。

カウンセリングや自律訓練法、薬物療法などを組み合わせて治療を行います。すぐに症状は消失しないかもしれませんが、うまく症状とつき合って行くコツや、苦痛を和らげる方法はみつかります。そして、息長く治療を続けて行けば、いずれ症状は気にならなくなります。

多重人格である

自分がやったことを後で覚えていない、自分とは違う別な人格が出現することがあるというのは、解離性障害とよばれる病気です。中でも別な人格が出現するのは、一般に多重人格(解離性同一性障害)として知られている病気で重症例です。小児期に虐待を受けていた例がほとんどです。その傷を癒すのには時間が必要です。

考えがまとまらない

会議で指名されても意見がまとまらず、堂々巡りをしてしまう、献立が思いつかない。こんなときは、うつ病の可能性があります。

ばかばかしいと思うような考えが繰り返しあらわれ、うち消せない

鍵を閉めたか、火を消したか何回も確認し、確認をやめようとすると不安になる。これは強迫症(強迫神経症・強迫性障害)とよばれる病気です。お薬も有効ですし、行動療法も有効です。

強い恐怖をあじわった後(事故、レイプなど)、そのことが繰り返し思い出され、うなされたりする

阪神淡路大震災の後、世間でもよく知られるようになった、外傷後ストレス障害(PTSD)です。

声が出ない、目が見えづらい、立てない、歩けない、でも病院に行ってもどこも悪くないといわれる

転換性障害とよばれる病気です。女性に多く見られる病気で、何か大きなストレスが関係していることが多いです。