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ご家族の心配な症状

●こんな症状でお悩みではありませんか?

・子供の家庭内暴力

暴力は必ずといってよいほど習慣化します。ですから初期の段階で、断固としてやめさせる必要があります。両親がそろって立ち向かいましょう。母親と二人きりの場面で暴力をふるわれそうになったら、まず逃げましょう。そして、早いうちに専門家の援助を求めましょう。また、分裂病やシンナー中毒などで暴力をふるうこともあります。

チックがひどく、声も出る

目をパチパチさせる、肩を奇妙にゆするなどは、チックと呼ばれる症状です。これだけでしたら親御さんが過剰に心配したりしなければ、自然に治る場合がほとんどです。しかし、あまり症状が強く、そのことを学校でからかわれたり、音声チック(汚い言葉を繰り返し怒鳴ったりする)が加わるトゥレット障害になりますと、お薬による治療が必要です。

・家の外で全く話さない

家ではよくしゃべるのに、学校では全く話さない。これは選択性緘黙と呼ばれる病気です。治療としてはお子さまやご家族への対応とともに、絵画療法などで葛藤を探って行くことが必要になります。

・多動で、集団に交われない

多動で、注意の集中が困難で、衝動的、また学習面や情緒に障害があり、保育園や幼稚園、小学校などで集団活動に困難を生じる場合は、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の可能性があります。効果的な薬があるのですが、成長を抑制する副作用があるため、医師による慎重な投薬が必要です。

・親と視線が合わない

視線を合わせようとせず、表情にも乏しく、ほかの子と一緒に遊ぼうとしない。そうかと思うと奇妙なこだわりがあったり、同じことを長い時間続けている。幼稚園や保育園時代にこのような特徴があったら、自閉症を疑う必要があります。これらの兆候は3歳以前にすでに出現しています。

・人の視線が気になる

人の視線が気になる場合、単なる人みしりから、統合失調症(精神分裂病)まで、さまざまな病態が考えられます。中でも多いものは思春期・青年期に起こりやすい視線恐怖という病気で、対人恐怖症の一種です。ご本人にとってはとても苦痛なので、気のせいだとか、ばかばかしいなどと言わず、根気よく治療を受けさせてあげましょう。

また、視線に意味付けをしたり、被害的に解釈する場合は、統合失調症の可能性があります。これは100人に一人くらいが罹る、とてもポピュラーな病気です。今は良いお薬も出ているので、早期に治療すれば、完全に良くなる割合が非常に高いです。

・学校や会社に行くのがおっくう

このような症状は、意欲低下と呼び、うつ病を中心とした気分障害で典型的にみられます。ことにうつ病(あるいは躁うつ病のうつ状態)では、朝の方が症状が強く、登校・出勤がおっくうになります。

しかし、場合によってはご本人はゆううつな気分を感じていらっしゃらないことがあります。その際は、睡眠や食欲に注意して、それらも低下しているようでしたら、ご家族が受診を促しましょう。不眠症や、ある種の神経症、人格障害などでもおっくうになることがあります。これらももちろん治療の対象です。また、統合失調症(精神分裂病)の初期にこの症状が現れることがあります。この場合早期治療がきわめて重要です。

・学校・会社に行けない

先ず考えられるのが、1)うつ病・うつ状態、2)対人恐怖症、3)不登校です。強迫神経症、統合失調症でこのような状態になることもあります。各々治療法が異なりますので、先ず原因をはっきりとさせることです。そして薬が有効なものであれば、早期に状態は回復します。こころの悩みが主体である場合は、じっくりと治療する必要があります。

不登校の場合、低学年ですと分離不安(主として母親から離れる不安)が原因になっていることが多く、短期間の治療で復学できることが多いのですが、高学年になればなるほど自我同一性の問題や(この場合復学が本当に最善か考える必要もあります)、背景に精神疾患が隠れている場合が多くなりますので、焦らずに治療に取り組むことが重要です。

成人の場合は、何か職場でストレスとなっている対象があるのかもしれません。そんな時はじっくりと本人の話を聴いてあげましょう。しかし、うつ病やアルコール依存症で、気力がなくなっている場合も多いです。このようなときは治療が必要です。

・どうも仕事がうまくいってないらしい、ふさぎこんでいる

最近は不況の影響もあり中高年の自殺が目立ちます。そんなニュースに接するたびに、わたくし達こころの病気をあつかう人間はやりきれない思いになります。お父さんがふさぎこんでいたら、睡眠や食欲に注意してあげましょう。朝早く目がさめたり、食欲が低下していたら、うつ病の可能性が高いです。うつ病になりやすい人は、自分からはあまり弱音を吐きません。早く治療を受けさせましょう。

・申し訳ないことをした、このままでは食べて行けなくなるなどと言う

うつ病の場合、自分はまったく価値がない人間だと思ったり、悪いことをした、申し訳ないことをしたと思ったり、このままでは家の経済が成り立たなくなると思い込んだり、何か悪い病気にかかってしまったと思い込むことがあります。もちろん治療が必要です。

・自分の部屋に閉じこもっている

重症の対人恐怖やパニック障害でも閉じこもることがあります。このような場合は本人も苦痛を感じているので神経科の受診に結びつけやすいと思います。これに対して分裂病質とよばれる人格障害の方や、こじらせた不登校の場合は本人はなかなか専門医を受診したがりません。また,うつ病や分裂病でも閉じこもることがあります。まずはご家族が神経科など専門医に相談されることです。

・悪口を言われている、盗聴されているなどと言う

10代から30代でこのような症状がある場合、分裂病の可能性が高いといえます。ひとくちに分裂病といってもタイプはさまざまです。世間で思われているほど重症例ばかりではありません。早期に治療を開始することが重要です。

・独り言を言ったり、独り笑いをする、話も筋道が通らない

やはり分裂病の可能性があります。早期の治療が重要です。

・やたらによくしゃべる、上機嫌かと思うと怒りっぽい

双極性感情障害(昔は躁うつ病とよばれました)の躁状態である可能性があります。社会常識から逸脱した行動をする可能性もあります。本人の名誉のためにも、早期の治療が必要です。

・ダイエットに熱中してほとんど食事をしない、どんどんやせて行く

いわゆる拒食症(神経性無食欲症)です。若い女性に非常に多い病気です。なかには隠れて過食し、自分で嘔吐することもあります。やっかいなのはガリガリにやせているのに、自分では太っていると信じ込んでいることです。病気だとも思っていません。しかし、放っておくと身体合併症を起こしたり、場合によっては死に至ることもあります。根気よく治療に結びつける必要があります。

・酒量が多い、そのことで仕事に穴をあける、朝から飲む

お酒が原因で大切な家族や友人との関係にひびが入ったり、仕事で遅刻や欠勤が多かったりすれば、アルコール依存症の可能性が高いといえます。やがては職場も解雇され、家庭も崩壊してしまいます。入院も含め早期に断酒する必要があります。

・どうもシンナーや覚醒剤をやっているようだ、やめる様子がない

非行や犯罪の温床となります。入院も含め早期に治療する必要があります。