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●選択性緘黙とは 選択性緘黙(かんもく)症というのは、言語能力は正常であるのに、選択された特定の場面(学校など)や人に対して、話すことができないという小児期特有の状態です。場面緘黙症とも言います。一般的に、発症は 3 歳から 8 歳ごろで、2〜3ヵ月しか持続しないこともあれば、数年間持続することもあります。男児より、女児に少し多くみられます。 家庭では良く話すことが多いので、親御さんが気づかない場合や、気づいても成長とともに変わるだろうと考えることが多く、また学校でも特に他の児童に迷惑をかけるわけではないので、教師も深刻に捉えないため、今まではあまり受診されてきませんでした。 しかし、合併する症状でご本人やご家族が苦しんだり、わが国では長期化する例が多いと報告されていることを考えますと、早めに一度は受診されることをお勧めします。 なお、生活場面全体にわたって話せない場合は、全緘黙といいます。 ●選択性緘黙の症状と程度
症状の程度は様々です。小さな声では話す、首を振って意思表示をする、特定の人とは話す子供もいれば、まったく声を出さない子供もいます。なかには、給食を食べることも、トイレを使用することもできない子供もいます。また、自身の言語能力に対し、長く劣等感をもつ場合もあります。 ●選択性緘黙の合併症 共通するのは家庭外での強い不安で、通常不安性障害(特に 社会不安障害)を合併しています。 不登校になることはまれですが、からかわれたりいじめられることが全くないわけではありません。 家庭では、強迫性、拒絶、かんしゃく、反抗的または攻撃的行動がしばしば認められます。時には、遺尿症や遺糞症を伴うこともあります。 ●選択性緘黙の治療 話せるようにするということが治療目的ではありますが、そこだけに注目するのではなく、話そうとしても話せないという緊張や不安、恐怖心を取り除くようにすることが重要です。先ずは沈黙の意味を吟味し、ご本人には言語的アプローチを取らない、遊戯療法を中心に治療をしていきます。また治療には数年を要することが多いので、親御さんの治療への参加も欠かせません。 同時に、担任の保育士や教師と連携し、強引に言語表現を促すことは、逆効果であることを理解してもらうことも重要です。 ●選択性緘黙に対応するコツ 緘黙の状態は、成長とともに改善する例も多くあります。話すことを強要したり、話さないことを理由に叱ったり、周囲の目にさらすといったことは、症状を悪化させることにつながります。むしろ、根底にある不安を理解してあげることです。
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