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うつ病

うつ病の主な症状

こころの症状

  1. 悲しい、憂うつな、あるいは沈んだ気分。知らないうちに涙が流れている。
  2. 楽しかったことにも全く興味が湧かない。
  3. 気力、意欲、集中力の低下(おっくう、何をする気にもなれない)。
  4. 考えがまとまらない、会議で発言が思いつかない、献立が浮かばない。
  5. 強い不安や焦り。
  6. 人に会いたくない。
  7. 自分を責め、家族や会社の人に申し訳ないと思う。
  8. 自分には何の価値もないと思う。
  9. いっそ死んでしまいたい、交通事故にでも遭わないかと思う。

体調の変化

  1. 寝付けない、何回も目が覚める、朝早く起きてしまう。
  2. 食欲がない。
  3. 疲れやすい、いつも疲れている、だるい。
  4. 頭痛、頭重感、記銘力障害(覚えられない)、記憶障害、認知症様症状。
  5. 月経不順、月経困難、下腹部痛、残尿感、頻尿。
  6. めまい、耳鳴り、難聴、嚥下障害。
  7. 肩こり、首こり、腰痛、関節痛。
  8. 性欲低下、勃起不全。
  9. 腹痛、便秘、下痢。
  10. 動悸、発汗、口渇。

うつ病は「こころの症状」と「体調の変化」が現れる病気です。身体の症状が目立つため、こころの症状に気づきにくいことがあります。体調不良として内科に行ってもなかなか改善されず、不調を抱えたまま仕事に行ったり、我慢して日常生活を送られている方もいらっしゃいます。

気分、体調とも夕方(午後)よりも朝(午前)の方が悪い。
うつ病の典型的な症状として、「こころの症状」や「体調の変化」以外に、多くの方で見られる症状「日内変動」があります。朝は調子が悪く仕事や学校を休んでも、午後には改善されるので、本人は罪悪感を持ち、まわりからは「さぼっている」と誤解されることもあり、辛い思いをされている方もいらっしゃると思います。

このような症状でお悩みの方、まずはお気軽にご相談ください。

うつ病って?

うつ病は気分障害のひとつです。 人間は誰でも、辛いことや悲しいことに出会えば落ち込んだり、憂うつな気持ちになったりします。しかし通常は、ささいな喜びで気が紛れ、時と共に元気を取り戻していきます。これに対しうつ病は、このようなうつ状態が2週間以上の長期にわたり毎日続き、日常生活に支障をきたす場合を言います。また、眠れない、疲れやすい、食欲がないといった症状が身体にあらわれることもあります。

気分障害には、うつ病以外に双極性障害があります。うつ状態だけではなく、気分が高まる躁(そう)状態もみられ、うつ状態と躁状態を交互に繰り返す病気です。うつ病と双極性障害の治療方法は異なりますので、専門家の判断が必要です。

誰にでも起こりうる病気

以前は心の病と考えられていたうつ病も、現在では「脳内の神経伝達物質の不足による脳の病気である」という考えが主流です。つまりうつ病は、他の身体の病気と同じように、身体(脳)の機能障害によって発症しているのです。

「自分はうつ病になるような弱い精神ではない」
「ストレス社会でも努力し続けられる忍耐力がある」
このように思っていた方がうつ病の診断を受けることもあります。

「うつ病は精神が弱い人がなる」と思われているかもしれませんが、それは誤解です。うつ病は脳の病気ですので、精神の強い人が気合で治せるものではありません。むしろ、強い精神を持っている方ほど周りの人にも「この人は大丈夫」と思われてしまい、他人に頼る機会に恵まれなく、悩みを抱え込んでしまうのかもしれません。抱え込んだ悩みが溜まり、うつ病に発展してしまわないように甘えられる人をつくっておくことが必要なのです。

8人に1人がうつ病の時代

(資料:厚生労働省「患者調査」)

厚生労働省の「うつ病・躁うつ病の総患者数」調査では、うつ病患者数は平成20年には104万人にのぼり、平成12年を境に2.4倍も増加しています。生涯にうつ病にかかる人は8人に1人とも言われ、医療機関を受診していない潜在患者を含めれば、もっと多くの人がうつ病に苦しんでいると言われています。

うつ病の最悪の結末は自殺

うつ病の最悪の結末は自殺です。

命にかかわる病気ですが、自分が病気だと気付かなかったり、病院に行くのをためらったりして、受診しないまま悩んでいる方も多くいらっしゃいます。うつ病は、早期に適切な治療を行うことにより、必ず治る病気です。気になる症状がある方はぜひ診察にいらしていただきたいと思います。

うつ病の人がとる行動・顔つき

まわりの方もうつ病のサインを見逃さないで!

〈うつ病の人がとる行動〉
  1. 常に疲れているように見える。
  2. 以前と比べ、身だしなみに気を配らない、だらしなくなった。
  3. 以前と比べ、家族や友人、同僚との会話を避けるようになった。
  4. 話す速度がゆっくりになった。
  5. 遅刻や早退することが増えた。
  6. 以前は見ていたテレビ番組、楽しんでいた趣味に興味を示さなくなった。
  7. 電話、メール、SNS(ラインなど)に連絡を返さなくなった。
〈うつ病の人の顔つき〉
  1. 常にかなしそうな顔をしている。
  2. 以前より元気がなく、顔色が悪い。
  3. 些細なことで、怒ったり悲しんだりと感情の起伏が激しい。
  4. 笑顔を見せなくなった、笑ってもぎこちない。
  5. 無表情、ぼんやりした顔つきをしている。

ご家族、友人、同僚の方がいつもと違うことに気づいたら、まずは声をかけて、話を聞いてあげてください。ひとりぼっちにさせないでください。
また、このような状態が2週間以上続いている場合は、専門家への相談を勧めてあげてください。
ご本人はもちろん、が家族の方でもかまいませんので、当院までご相談ください。

これらの症状がなくても、自殺をほのめかすような原動があれば、できるだけ早めの対応をお願いします。

大切なご家族をうつ病で失わないために

うつ病は、患者様ご本人ではなかなか気付けないものです。ご家族は、本人から「調子がおかしい」と言ってくれないと分からないと思われるかもしれませんが、うつ病は自覚することが難しい病気です。

うつ病の危険なサインは、身体に出ていることが多いので、身近にいる人が「身体の変化」に気付いてあげてください。ご主人やお母さん、お子さんなど大切な人の異変に気付かないまま、「ある日突然自殺してしまった…」という取り返しのつかないことにならないために、ご家族の元気がなければ睡眠の状態や食欲が普段と異なっていないか気にしてあげてください。

また、ご家族の方でも生活のリズムが違うなどの理由で顔を合わせていないと、異変を見逃してしまうかもしれません。そうならない為に、普段からコミュニケーションをとることが大切になります。例えば、食卓を一緒に囲むことや、毎朝「おはよう」「いってらっしゃい」の挨拶を欠かさないことなど、電話やメールだけではなく対面のコミュニケーションを心掛けてみましょう。

当院では、ご家族からのご相談も受け付けております。まずはお気軽にご相談ください。

うつ病の種類

うつ病の特徴的は病型による分類として、「メランコリー型」、「非定型」、「季節型」、「産後」などがあります。

〈メランコリー型うつ病〉
典型的なうつ病と言われることの多いタイプです。さまざまな仕事、社会的な役割、責任に対して、無理をして対応しているうちに脳のエネルギーが枯渇してしまい発症します。
特徴としては、楽しいことがあっても喜べない、食欲不振で体重は減少、朝に気分と体調が悪化し、いつもより朝早く(2時間以上前)起きてしまう、強い罪悪感があります。

〈非定型うつ病〉
非定型うつ病は、メランコリー型うつ病と異なり、楽しいことに対しては気分が良くなります。過食傾向で体重は増え、過眠、ひどい倦怠感、他責思考です。従来のうつ病と違い気分反応が高いので、「甘えやわがまま」と認識され、理解されず苦しんでいる方も多いです。また、対人関係に対して過度に敏感で、20~30台の若年層に多いです。
なお、非定型うつ病はメディアでは「新型うつ病」、「現代型うつ病」などと呼ばれることがありますが俗称で医学的用語ではありません。

〈季節型うつ病〉
季節型うつ病は、非定型のうつ病のひとつです。特定の季節にうつ病を発生し、食欲低下、不眠、不安感などのうつ症状を約半年サイクルで毎年、繰り返します。日照時間が関係しているとも言われています。
「夏季うつ病」と「冬期うつ病」があり、それぞれ治療方法は異なります。

〈産後うつ病〉
産後うつ病は、出産後1~3週間後に発症するうつ病です。妊娠・出産でホルモンのバランスが乱れる、分娩の疲労、睡眠不足、環境の変化が原因とされています。
うつ病と同じく強い不安などと一緒に、症状として子供がかわいくない気持ちになってしまう場合があるので、早期発見と早期治療をするためにも、パートナーやまわりの方の協力が必要です。出産後数ヶ月から1年以内に発症したケースもあり、妊婦の3%が出産後に産後うつ病になると言われています。

うつ病は症状が軽くても治療が必要です。放っておくと悪化し命にもかかわる病気です。しかし、うつ病は早期治療をすることで、必ず治る病気です。
気になる症状がある方は、まずお気軽にご相談ください。

うつ病になりやすい性格

仕事熱心、凝り性、徹底的、正直、几帳面、正義感が強い、責任感が強い、秩序を重んじる、他人に気を遣う、仕事熱心、過度に良心的・小心、消極的・保守的、頑固、わがまま(近親者に対してのみ)

仕事熱心であること、責任感が強い、几帳面であることは、社会生活を営む上でとても素晴らしい能力のひとつです。しかし、これらの性格の方は、ストレスを我慢してため込みギリギリまで頑張ってしまい、うつ病を発症しやすい傾向があります。
もちろん、なりやすい性格だからといって必ずなるわけではありません。自分自身でも頑張りすぎるなどの性格を把握して、気を付けていくことが大切です。
また、まわりの方もご家族、友人、同僚の方が無理をしすぎていないか、出来る限りでいいので、気を配ってあげてください。

うつ病が発症しやすい年代と性別

  • 20~30代、50~60代
  • 女性(男性の約2倍)

うつ病は、一般には環境の変化や社会生活が一番活発な世代「若年層」に多いと言われます。しかし、実際には「若年層」だけではなく「中高年層」にも多く、中高年も心理的負担がかかっている可能性があります。
うつ病で女性が多いのは世界的傾向で、思春期における女性ホルモンの増加や、妊娠、出産など、女性特有の発症しやすい因子があると考えられています。

老人性うつ病(高齢者のうつ病)

「老人性うつ病」は正式な病名ではなく、一般的に、65歳以上の方がうつ病を発症した時に用います。そのため、うつ病とは同じ症状ですが、若い人と比べると高齢者のうつ病は特有の症状がみられます。また、認知症と間違われやすく家族の方も気づきにくいです。

〈症状〉
気分や感情の精神の症状より、身体の不調を訴えることが多い
(頭痛・吐き気・不眠や過眠・食欲不振・めまいなど)

〈原因〉
  • 生きがいがない(定年して仕事を辞めた、暇になった、子供の独立など)
  • 漠然とした将来への不安(体力、記憶力の低下、慢性的な病気など)
  • 大きな喪失(配偶者、親しかった人との死別)

うつ病と認知症の違いは、「モノ忘れ」に違いがあり、うつ病は「モノ忘れ」をしたことを悩みますが、認知症は「モノ忘れ」そのものを否定する傾向が多いです。
いずれにせよ判断は難しいので、気になる症状があれば専門家にご相談ください。

うつ病の経過と治療目標

うつ病はそれぞれの患者様によって、症状や発病状況、治るまでの期間、重症度が異なる疾患です。しかし、経過には大体共通する部分もありますので、各々の時期の治療目標も合わせて説明します。

1.発病状況

昔は喪失体験に引き続き発病することが多かったのですが、現代ではさまざまなストレス、つまり過重労働、人間関係(上司、同僚、ママ友同士など)のストレス、環境の変化(転居、異動、進学など)に引き続き症状が出現します。

ご自分がストレスを抱えていることを自覚できることは重要ですし、発散や、家族や友人にそのことを話すこともとても大切です。発病予防になります。

2.発病から受診まで

症状が悪化して行く時期です。当然のことながら、早期発見、早期治療が大切です。

だるさと腹痛以外は、自覚症状のない場合もあります。その場合は内科を受診されるでしょう。最近は他科の先生方もうつ病を念頭においてくれるようになりましたが、検査の結果「異状なし」と言われることもあります。これはあくまで「身体に」異常がないということですので、うつ病の可能性はあります。

3.初期(急性期)治療

初期の目標は症状を取り去ることです。全く症状がなくなることを完全寛解(かんかい)と言います。

たとえ軽度でも睡眠障害、倦怠感、興味の喪失、罪責感、集中力の低下などの症状が残遺していると、後に悪化のサインとなります。

4.寛解を継続し回復へ

寛解が6か月間続くと回復と呼びます。

最近の脳画像の研究から、寛解期には認められなかった通常の脳血流が、回復期になって初めて認められることが示されています。

5.回復の維持

回復後は再発の防止が重要な課題となります。その期間はパニック症や社交恐怖症、パーソナリティ障害の併存する方や、過去に再発したことのある方では長くなります。

どんな小さなことでも構いません。お気軽にご相談にいらしてください。

メンタルクリニックいたばしの治療(成人のうつ病の場合)

服薬

抗うつ薬は、減少している脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の量を正常に近い状態に戻す働きがあります。近年は治療薬の研究が進み、効果の高い薬が開発されています。

〈神経伝達物質について〉
  • セロトニン 
    ノルアドレナリンやドーパミンなどの情報をコントロールし、精神を安定させます。セロトニンが低下すると、ノルアドレナリン、ドーパミンのバランスが崩れ、感情がコントロールできず、うつ病を引き起こすといわれています。また、更年期障害は女性ホルモンの減少が原因となって、セロトニンの不足となり起こります。
  • ノルアドレナリン やる気や集中力を改善させる働きがあります。
  • ドーパミン 意欲や快楽を改善させる働きがあります。
〈抗うつ薬の種類 〉
  • SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
    セロトニンを増やす抗うつ剤で、副作用が少ないと言われています。
  • SNRI(セロトニン・アドレナリン再取り込み阻害薬)
    SSRIを同様に副作用が少なく、セロトニンだけではなく、ノルアドレナリンにも作用します。
  • NaSSA(ノルアドレナリン作動性・得意物セロトニン作動薬)
    新しいタイプの抗うつ剤で、SSRIやSNRIとは異なる作用でセロトニンとノルアドレナリンの分泌を促します。
  • 三環系抗うつ薬
    最も古い抗うつ薬で、効果も強いですが副作用も出やすいです。
  • 四環系抗うつ薬
    三環系抗うつ薬の副作用を少なくするために開発された抗うつ薬です。

当院では患者様の症状に合わせ、適切な薬を適切な量処方いたします。薬は服用してすぐ効果が出るものではなく、2週間~4週間程度で改善効果があらわれてきますので、継続的に服用することが大切です。途中で患者様の判断で服用をやめることは、病気が長期化したり再発したりする原因になりますので、根気よく服用を続けてください。

十分な休養

うつ病は脳の機能障害による病気です。ストレスなどで身体だけではなく脳がエネルギー不足になっているので、心身ともに休ませなくてはなりません。 残業をしない、家事の負担を減らすといったちょっとした協力で出来ることから、職場や学校から離れてしばらく自宅で過ごすなど、精神や身体的ストレスと離れた環境でゆっくりと過ごすことが大切です。
必要に応じて、医師が休職(休学)の診断書を発行します。
まわりの方は十分に休養できるよう環境を整えることで、温かく見守りサポートをしてあげてください。

心理療法

投薬と十分な休養でうつ病はかなり回復しますが、悩みをかかえていると長引くことがあります。そのような場合は、カウンセリングもあります。

また、希望される方は、認知行動療法を行います。復職に不安がある場合は、リワークプログラムへの参加が効果的です。復学を希望されている方には、デイ・ナイトケアもあります。再発が多いのもうつ病の特徴の一つです。回復した後も最低1年間は服薬しましょう。

身近な人がうつ病になった場合

うつ病患者様のご家族ご友人の方は、病気の苦しみを共有し支える大切な存在です。回復の手助けになるよう、気を付けていただきたい点をお伝えします。

励ましの言葉は逆効果

「頑張れ」「やればできるよ」などの言葉は、そうできない自分へのいら立ちを強めてしまいます。「ゆっくり休んでいいよ」と伝えてあげてください。

気晴らしを無理に勧めない

「散歩でもしたら」「映画でも見に行こう」などの誘いは、善意でいっていても、何もする気力が起きない人はかえって負担に感じてしまいます。回復して本人の意欲が戻るまでは静かに見守ってあげてください。

決断を迫らない

ただでさえ決断力が鈍った状態なので、休職するかどうか、などの重要な決断をすることは大きなストレスになります。周囲の方が上手に対処してあげてください。

支える方もうつ病を発症します

患者様を支えようと頑張るうちに、周りの方も心身ともに疲れが溜まってきます。看病の負担から、ご家族の方もうつ病を発症してしまうことがあります。自分の時間を作って趣味を楽しんだり、相談できる友人に話を聞いてもらったりして、ストレスを溜めないよう心掛けましょう。

治療のサポート

うつ状態がひどいときは、一人で通院したり薬を飲んだりすることも大変です。通院に付き添ったり、薬を飲み忘れたりしないよう気を付けてあげてください。

うつ病の患者様は、自分が周囲に迷惑をかけていることに罪悪感を抱き、ご自分が無力だと絶望しています。しかし、それは病気のせいであり、決して怠けているわけではありません。うつ病は病気だということをきちんと理解し、「いつかは良くなる」と希望を持って治療を支えていってほしいと思います。

うつ病を予防するために

うつ病は誰にでも起こりうる病気で、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)が強いストレスを受けることで不足して発症します。 予防すれば完全に防げるわけではありませんが、ストレスに気をつけたり、規則正しい生活を送る、まわりの人に気持ちを話すことで、自身の変化に客観的に気づけたりするので早期発見につながります。
また、うつ病は再発が多いと言われていますので、再発しないための大切なとりくみにもなります。

ストレスに気をつける

現代の社会生活はとても複雑化していて、仕事や学業で毎日が多忙、さまざまな場所での人間関係(友人、職場、ママ友など)、環境の変化(転居、異動、進学など)で常にストレスにさらされています。
まずは疲れがとれない、食欲がでない、寝付けないなどの体調の変化に気づくことで、早期に対処することができます。ゆっくり休む、人に話す、好きな音楽を聴くなど、ストレスの解消方法は人によってさまざまですが、まずはストレスを我慢しないことが何より大切です。
また、親しい人や友人に話を聞いてもらうことで、つらさが軽減される場合があります。

規則正しい生活を送る

  1. きちんと休日(休息)をとりましょう。
    定期的に身体を休ませることで、過度な緊張やストレスが解消され、自立神経の働きも整います。
  2. 日の光を浴びましょう。
    早寝、早起きをして生活のリズムを整えましょう。また、太陽の光を浴びることで(30分程度)、減少するとうつ病の原因となる「セロトニン」の分泌が高まります。
    セロトニンが高まると、落ち着いた気持ちになりやすいです。
  3. バランスの良い食事ととりましょう。
    3食、きちんと摂りましょう。食事は身体をつくる上でとても重要で、バランスの良く摂ることで生活習慣病の予防となり、ストレスに強い身体になります。 また「セロトニン」は必須アミノ酸のトリプトファンから作られます。鶏肉、魚、大豆製品、乳製品、卵、バナナ、ゴマなどにトリプトファンは多く含まれています。

「ひとりで悩まずに」相談をしましょう

少しでも気になる症状があれば、早めに専門家への相談をおすすめします。
医療機関への受診をためらわれるなら、身近な人、ご家族、友人でもいいので、「ひとりで悩まずに」相談をしましょう。
ひとりで悩むことで成長できると考えるかもしれませんが、人間関係や仕事に影響が出てからでは、修復するのにとても時間がかかり、こころや身体の症状も重くなってしまいます。

うつ病はだれでもなる脳の病気で、深刻なのは「死にたくなる病」だからです。
「ひとりで悩まずに」こころや身体の不調が続くときは、自治体の相談窓口や、当院までご相談ください。

うつ病7つの知っておきたいこと

  1. たとえ症状が軽くてもうつ病は治療の必要な病気です。
  2. うつ病は、治る病気です。
  3. できれば早い時期に休養をとるほうが立ち直りやすいです。
  4. 治療中に大きな決断(辞職、離婚、不動産販売など)をしないようにしましょう。
  5. 治療過程で症状が変動することを理解して、治療に完璧を求めたり、逆にあきらめたりしないようにしましょう。
  6. 服薬の重要性と起こりやすい副作用を理解し、自分の判断でやめたりしないでください。
  7. 自殺は絶対にやめましょう。自殺願望はうつ病からくるものです。

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